弁護士から不貞慰謝料を請求する内容証明郵便が届いたらすぐに支払うべきですか?

内容証明郵便が届いたら

内容証明郵便とは,誰が誰に・いつ・どんな内容の書面を郵送したかということを郵便局に証明してもらえる郵便のことです。

慰謝料請求など,法的な効果が発生する意思表示や通知の証拠を残したい場合にしばしば利用されますが,内容証明郵便自体に法的な強制力はありません

相手の請求金額のとおりに必ずしも支払う必要はない

弁護士や司法書士などから内容証明郵便が届いた場合,不倫が事実であったとしても,請求された金額は最初の提示額であり,その通りに支払わなければならないわけではありません。あくまでも,請求書であり請求する側が自由に決めることが出来るため,裁判で認められる慰謝料額の相場に比べて,非常に高額な慰謝料を請求されることも珍しくありません

支払い期限を指定されていたとしても,内容証明が届いた時点で要求されることは相手の希望に過ぎないため,仮に期限を過ぎても,法的な効力が生じるわけではないので焦る必要はありません。

ただし,何もせず放置しておくと,その後金額の交渉をする際に難航したり,話し合いでは解決できないと判断して裁判を提起されるおそれがあります

したがって,内容証明に対する何らかの回答をしておく方が良いといえますが,事情に応じた対応が必要なため,そのような通知が届いた場合は,早急に弁護士に相談されることをお勧めいたします

慰謝料金額の交渉

まずは,内容証明郵便による書面に記載されている内容が事実であるか確認します。また,請求金額について減額が可能かどうか検討する必要があります。

慰謝料請求は,減額を要望されることを見越して,初めはあえて高額な慰謝料を請求することも多くありますので,弁護士による交渉によって減額できることも多いです。

不倫慰謝料の適正金額の算定には,訴訟になった場合の相場を基準としたうえ,多くの個別具体的な事情を考慮して総合的に判断をする必要があります。

安易に自らの責任を認めて要求された通りに支払うことは,結果として良い解決にはなりませんので,まずは専門的知識と経験のある弁護士に相談されることをお勧めします。

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