婚姻期間が20年以上の皆様へ

1 悩みの種

次のようなことでお悩みではありませんか?

・「子供が成人するまでは」と我慢してきました。今からでも離婚できますか。
・「夫が定年退職するまでは」と我慢してきました。今からでも離婚できますか。
・離婚したいが,離婚後の生活設計についても今から考えておきたい。
・年金分割制度というものがあると聞きましたが,どのような制度でしょうか。
・世間体も考えなければならず,離婚手続きの進め方は慎重に検討したい。
・離婚後に相続が生じた場合にどのようになるのかも知っておきたい。

 

婚姻期間が長い方の離婚相談においては,実に多くの法的な争点が生じます。例えば,離婚が成立するには,相手が同意しない限り,裁判所に夫婦関係が破綻していることを認定してもらう必要があります。ところが,婚姻期間の長い夫婦は夫婦関係が破綻しているとは考えにくいところもあり,裁判所に離婚を認めてもらえないこともあります。

まずは,弁護士に相談の上,離婚協議の進め方について慎重に検討されることをお勧めします。

2 婚姻期間が長い方の離婚相談のポイント

婚姻期間が長い方の離婚相談では,主に次の5つのことが問題となります。

(1)離婚原因の有無

第1に,離婚の合意が成立しない場合には,離婚原因の有無が問題となります。

日本においては,夫婦間において離婚の合意が成立しない場合には,民法上の離婚原因があることが必要であり,婚姻関係が破綻していることが必要です。この破綻の有無については,諸事情の総合考慮によって判断されることになりますが,単に性格が合わないという理由では破綻が認められず,例えば,すでに3年程の別居した状態であるなど,客観的に見て婚姻関係が破綻しているといえる必要があります

離婚原因の有無があるかについて疑問がある方は,まずは弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

離婚の可否に関心のある方はこちら

(2)離婚後の生活設計

第2に,離婚後の生活設計が問題となります。婚姻期間中に専業主婦をしていた場合などには,財産分与や慰謝料請求,離婚後の就業などを慎重に検討し,離婚後の生活設計を立てておくことで再スタートの在り方が大きく変わります。

特に,婚姻期間が長い場合には財産分与の対象となる財産も多くなるため,これらを全て調査し,不動産などについてはその価格を適正に評価することが極めて重要です。当事務所は,このような調査及び評価について多くのノウハウを有し,依頼人がより多くの財産分与を受けられるよう努めております。

(3)年金分割制度

第3に,年金分割制度が問題となります。年金分割制度は比較的新しい制度ということもあり,制度内容について,あまり広く知られていないところがあります。

年金分割は,婚姻期間が長い場合には受けうる分割額も非常に高額になりますので,必ず利用しなければなりませんが,当事者間で離婚手続きを進められた方の中には,これを失念してしまう方もいらっしゃいます。年金分割制度は離婚後2年以内に手続きを取らなければ利用できなくなってしまいますので,離婚時に忘れずに手続きしておくのが良いでしょう。

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(4)離婚後の相続

第4に,離婚後の相続についても検討しておくことをお勧めします。夫婦間においては,一方の配偶者が亡くなった場合には,他方は相続財産の2分の1を相続することになります。しかしながら,離婚した場合には,配偶者という地位ではなくなるため,このような相続を受けることもできなくなります。

一方で,子供については,親権が両親のいずれにあるかに関わらず,両親の相続権を有します。このようなことを前提として財産分与を検討しておくことで離婚後の生活設計をより慎重に検討することができます

(5)離婚手続きの進め方

第5に,離婚手続きの進め方について慎重に検討しておく必要があります。婚姻期間が長い方の中には,多くの人間関係が夫婦関係を前提として築かれているため,周囲に対する影響も考慮して離婚手続きを進めることも必要になってきます。したがって,離婚協議が長期化し,感情的対立が深まることは特に避けなければなりません。

離婚手続きは,協議離婚,調停離婚,裁判離婚という大きく3つの類型に分けることができますが,いずれの手続きもそれぞれ異なる特徴があります。この内,特に短い期間で離婚が成立するのは協議離婚であり,早期解決を希望される方は協議離婚によるべきであるといえます。

しかしながら,協議離婚は,相手が話し合いに応じない場合には成立しないところ,当事者間の話し合いでは感情的な話し合いに終始してしまい,適正な協議離婚が成立することは決して多くないのが実情です。

協議離婚による早期解決を希望される方は,必ず弁護士に相談の上,冷静な話し合いの下,適正な協議離婚の成立を目指されることをお勧めします。

3 是非弁護士にご相談ください。

婚姻期間が長い方の離婚は,多くの法律上の問題が生じるため,必ず弁護士にご相談されることをお勧めします。離婚の条件は一度成立してしまうと後から覆すことが非常に難しくなりますので,「後悔のない離婚」のためには弁護士の関与が欠かせないところです。

当事務所の代表弁護士は、大手老舗法律事務所のパートナー兼執行役員弁護士を経験していることから豊富な解決実績があり,特に離婚問題に高い専門性を有しております。また,当事務所では,離婚のご相談には全て代表弁護士が自らご相談に応じます。当事務所の初回相談は1時間無料ですので,まずは初回相談にお越しください。必ずお力になります。

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